鋼板鋼管、ZAM材の加工、溶接、塗装・販売なら麻布成形株式会社
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39.ZAM鋼管溶接のメリットと注意点

ZAM鋼管の溶接、技術力で複雑形状に対応。小ロット生産でも迅速かつ柔軟に。

ZAM鋼管の溶接は、鋼材加工において高い技術力が求められる分野です。特に、形状やロットに応じた最適な溶接方法を選定することが、製品の品質やコストに大きな影響を与えます。この記事では、ZAM鋼管の溶接技術におけるメリットや注意点について詳しく解説します。さらに、小ロット対応や複雑な形状への適応など、麻布成形株式会社の高い技術力に焦点を当て、最適な溶接方法の選び方を紹介します。

ZAM鋼管溶接の形状と技術

ZAM鋼管溶接の形状と技術

対応可能な形状(丸パイプ、角パイプ、その他特殊形状)

麻布成形株式会社では丸パイプ状や角パイプ状はもちろん、お客様の要望に応じた特殊な形状にも対応可能です。例えば、断面が楕円形や星形、あるいは複雑な曲線を含む形状なども、高精度な加工ができます。以下は対応可能な形状の例です。

形状の種類 説明
丸パイプ 円形断面のパイプ状
角パイプ 長方形断面のパイプ状
楕円パイプ 楕円形断面のパイプ状
C形鋼パイプ 長方形の一部が空いている形状
丸棒 円柱の形状
アングル L字型の形状
平鋼 平面の平らな形状
チャンネル 凹型の形状

上記以外にも、お客様のご要望に応じてさまざまな形状に対応いたします。

小ロットへの対応

麻布成形株式会社ではZAM鋼管の溶接において小ロットにも柔軟に対応しています。お客様のニーズに合わせた対応が可能です。試作品製作や、少量の部品製作など、小ロット生産でお困りの際はお気軽にご相談ください。

小ロット生産におけるZAM鋼管溶接のメリット

ZAM鋼管を小ロットで溶接するメリットは以下の点が挙げられます。

メリット 内容
コスト削減 必要最低限の数量のみ発注することで、在庫リスクやコストを抑制できます。
短納期化 大量生産と比較して、製造期間が短縮され、納期短縮につながります。
柔軟な設計変更 少量生産のため、設計変更に柔軟に対応できます。
試作品製作に最適 製品化前に試作品を製作することで、品質確認や設計検証を効率的に行えます。

溶接方法(アーク溶接、レーザー溶接)

ZAM鋼管の溶接には、主にアーク溶接とレーザー溶接が用いられます。それぞれの特徴を理解し、加工する製品の形状や用途、コストなどを考慮した選択が重要です。

項目 アーク溶接 レーザー溶接
特徴 電極と母材間に発生するアーク熱を利用する 集光されたレーザービームの熱を利用する
メリット
  • 汎用性が高く、さまざまな金属の溶接に適用できる
  • 比較的安価な設備で導入できる
  • 高精度な溶接が可能
  • 熱影響部が小さく、歪みが少ない
  • 高速溶接が可能
デメリット
  • レーザー溶接に比べて溶接速度が遅い
  • 熟練した技術が必要な場合がある
  • 設備が高価である
  • 適用できる材料が限られる

アーク溶接は、歴史が長く実績のある溶接方法であり、比較的低コストで設備を導入できることがメリットです。一方で、レーザー溶接は、高精度かつ高速な溶接が可能であるため、近年注目を集めています。特に、ZAM鋼管のように溶接後の品質に厳しい要求がある場合は、レーザー溶接が適しています。

各溶接方法のメリット・デメリット

ZAM鋼管の溶接には、アーク溶接とレーザー溶接が用いられます。それぞれメリット・デメリットがあるため、最適な方法を選ぶことが重要です。以下に、アーク溶接とレーザー溶接のメリット・デメリットをまとめました。

項目 アーク溶接 レーザー溶接
メリット
  • 設備コストが低い
  • 汎用性が高い
  • 深溶け込みが可能
  • 高精度な溶接が可能
  • 熱影響部が狭い
  • 高速溶接が可能
デメリット
  • 溶接速度が遅い
  • 熱影響部が広い
  • 熟練の技術が必要
  • 設備コストが高い
  • 深溶け込みが難しい

このように、アーク溶接は設備コストが低く、汎用性が高いというメリットがある一方、溶接速度が遅く、熱影響部が広いというデメリットがあります。

    

形状・ロットに応じた最適な溶接方法の選定

ZAM鋼管の溶接では形状やロット数に応じた溶接方法の選定が重要です。例えば、小ロットで複雑な形状の場合には、3次元レーザー溶接が適しています。一方、大量生産やシンプルな形状の場合には、アーク溶接が適しています。以下に、形状・ロット数に応じた最適な溶接方法の選定例をまとめます。

形状 ロット数 最適な溶接方法 選定理由
パイプ、角パイプ 少量 アーク溶接 溶接設備が安価で、比較的容易に溶接可能
パイプ、角パイプ 大量 アーク溶接 溶接速度が速く、大量生産に適している
複雑な形状(3次元形状) 少量 レーザー溶接 複雑な形状にも対応可能で、小ロット生産に適している
複雑な形状(3次元形状) 大量 レーザー溶接、アーク溶接 製品形状や生産量に応じて、レーザー溶接とアーク溶接を使い分けることが可能

最適な溶接方法の選定は、品質、コスト、納期などに大きく影響します。お客様のご要望をお伺いし、最適な溶接方法をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

ZAM鋼管溶接の注意点

ZAM鋼管溶接の注意点

溶接部の脆化とその対策

溶接施工を行う上で、溶接部の強度低下は避けて通れない問題です。ZAM鋼管の溶接でも、溶接金属や熱影響部で脆化が発生する可能性があります。脆化とは、金属材料がもろくなってしまう現象です。これを放置すると、構造物の強度低下を引き起こし、最悪の場合、破損事故につながる恐れがあります。このような事態を避けるために、ZAM鋼管の溶接では、脆化の発生原因を理解し、適切な対策を講じることが重要になります。

ZAM鋼管の溶接における脆化は、主に溶接時の加熱・冷却過程が原因で発生します。溶接金属やその周辺部は、溶接時に高温にさらされます。その後、急激に冷却されることで、金属組織が変化し、硬くてもろい組織が形成されることがあります。

ZAM鋼管の溶接で発生する脆化には、溶接金属中の脆化、熱影響部における脆化などがあります。それぞれ発生メカニズムや影響範囲が異なるため、適切な対策を講じる必要があります。

脆化の種類 発生場所 発生メカニズム 対策例
溶接金属中の脆化 溶接金属部 溶接金属の凝固過程で、特定の元素が偏析し、もろい組織が形成される 低合金化溶接材料の使用、適切な溶接条件の選定
熱影響部における脆化 溶接金属の周辺部 溶接時の加熱・冷却過程で、母材の金属組織が変化しもろくなる 予熱・後熱処理の実施、低入熱溶接法の適用

溶接ヒュームへの対策

ZAM鋼管溶接を行う際、溶接ヒュームが発生します。溶接ヒュームにはさまざまな金属や金属酸化物が含まれており、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、適切な対策を講じることが重要です。溶接ヒュームの人体への影響は、下記の通りです。
症状 影響を受ける部位
急性中毒 目、鼻、喉、呼吸器
慢性中毒 呼吸器、神経系
金属熱 全身
じん肺
がん 肺、皮膚

溶接ヒュームへの対策としては、以下の3つの方法が有効です。

  • 局所排気装置の設置:溶接ヒュームが発生する場所に、局所排気装置を設置します。局所排気装置は溶接ヒュームを発生源付近で吸引し、作業場から排出することで、作業者の曝露を低減します。
  • 呼吸用保護具の着用:局所排気装置だけでは十分な効果が得られない場合や、局所排気装置を設置できない場合には、呼吸用保護具を着用します。
  • 溶接条件の調整:溶接電流や電圧などの溶接条件を調整することで、溶接ヒュームの発生量を抑制できます。溶接条件の調整は、溶接ヒュームの発生源対策として有効です。

これらの対策を組み合わせることで、より効果的に溶接ヒュームの発生を抑制し、作業環境の安全性を高められます。

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